ブックを開く(Open メソッド)
2016/01/12
ブックを開く(Open メソッド)
ブックを開くには、Workbooks コレクション または、RecentFile オブジェクト の Open メソッド を使用します。RecentFile オブジェクト は、最近使用したファイルのリストを表します(詳細は、最近使用したファイル(RecentFile オブジェクト,RecentFiles コレクション) を参照してください)。
<Workbooks コレクション>
object.Open ( filename, updatelinks, readonly, format, password, writerespassword, ignorereadonlyrecommended, origin, delimiter, editable, notify, converter, addtomru, local, corruptload )
<RecentFile オブジェクト>
object.Open
引数・戻り値
- object ・・・ 対象となる RecentFile オブジェクト、Workbook オブジェクトを指定します。
- filename ・・・ 開くブックのファイル名を文字列で指定します。フルパスで指定でも指定できます。パスを省略するとカレントパスとなります。
- updatelinks ・・・ ファイル内のリンクの更新方法を 0 ~ 3 の整数値で指定します。
値 内容 0 ブックを開いたときにリンクは更新されません 3 ブックを開いたときにリンクが更新されます - readonly ・・・ True を指定するとブックを読み取り専用モードで開きます。
- format ・・・ テキストファイルを開く場合は、以下の区切り文字を表す 1 ~ 6 の数値を指定します。
値 内容 1 タブ 2 コンマ(,) 3 スペース
4 セミコロン(;)
5 なし
6 カスタム文字(引数 delimiter で指定)
- password ・・・ パスワードで保護されたブックを開く場合のパスワードを指定します。
- writerespassword ・・・ 書き込み保護されたブックを書き込み可能な状態で開くために必要なパスワードを指定します。
- ignorereadonlyrecommended ・・・ True を指定すると読み取り専用を推奨するメッセージを非表示にします。
- origin ・・・ 開こうとしているファイルがテキストファイルの場合、ファイルの作成元のプラットフォームを表す XlPlatform 列挙型 の定数またはその値を指定します。省略すると、現在のオペレーティングシステムが使用されます。
定数 値 内容 xlMacintosh 1 Macintosh xlWindows 2 Microsoft Windows xlMSDOS 3 MS-DOS - delimiter ・・・ 開こうとしているファイルがテキストファイルで、、引数 format に 6 が指定されている場合は、ここで指定した区切り文字が使用されます。
(例)
タブ :origin = Chr(9)
カンマ:origin = “,” - editable ・・・ 開こうとしているファイルが Excel 4.0 のアドインの場合、この引数に True を指定すると、アドインがウィンドウとして表示されます。この引数に False を指定するか、省略すると、アドインは非表示の状態で開かれ、ウィンドウとして表示することはできません。開こうとしているファイルが Excel テンプレートの場合、True を指定すると、テンプレートが編集用に開きます。False を指定すると、テンプレートを基に新しいブックが開きます。既定値は False です。
- notify ・・・ ファイルが読み取り/書き込みモードで開けない場合に、ファイルを通知リストに追加するには、True を指定します。ファイルが読み取り専用モードで開かれて通知リストに追加され、ファイルが編集可能になった時点でユーザーに通知されます。ファイルが開けない場合に、このような通知を行わずにエラーを発生させるには、False を指定するか省略します。
- converter ・・・ ファイルを開くときに最初に使用するファイル コンバーターのインデックス番号を指定します。
- addtomru ・・・ 最近使用したファイルの一覧にブックを追加するには、True を指定します。既定値は False です。
- local ・・・ Excel の言語設定に合わせてファイルを保存するには、True を指定します。Visual Basic for Applications(VBA)の言語設定に合わせてファイルを保存する場合は、False(既定値)を指定します。
- corruptload ・・・ 読み込み方法を表す XlCorruptLoad 列挙型 の定数またはその値を指定します。
定数 値 内容 xlNormalLoad 0 ブックを正常に開きます xlRepairFile 1 ブックを修復モードで開きます xlExtractData 2 ブックをデータの抽出モードで開きます
Open メソッド 使用例
サンプルVBAソース
1 2 3 4 5 6 7 8 |
Sub Sample_WorkbookOpen() '「test01.xlsx」を読み取り専用モードで開く Workbooks.Open Filename:="test01.xlsx", ReadOnly:=True End Sub |
実行結果
関連記事
-
イベントの発生・無効をコントロール(EnableEvents プロパティ)
EnableEvents プロパティ EnableEvents プロパティに T …
-
ワークシートのコピー・移動(Copy メソッド Move メソッド)
Copy メソッド Copy メソッドで、指定した位置にワークシートの複製を作成 …
-
枠線を含めて印刷(PageSetup.PrintGridlines プロパティ)
PageSetup.PrintGridlines プロパティ PageSetup …
-
印刷設定(ヘッダー/フッター)書式コード・VBAコード
印刷設定(ヘッダー/フッター)書式コード・VBAコード ヘッダーおよびフッター( …
-
ユーザー設定のドキュメントプロパティ(CustomDocumentProperties プロパティ)
CustomDocumentProperties プロパティ ユーザー設定のドキ …
-
印刷設定(先頭ページのヘッダー・フッターを設定)DifferentFirstPageHeaderFooter, FirstPage
先頭ページに別のヘッダーおよびフッターを設定 先頭ページのヘッダーおよびフッター …
-
シートが保護されているか確認(ProtectContents プロパティ)
ProtectContents プロパティ ワークシートが保護されているかどうか …
-
ブックのコピーを保存(SaveCopyAs メソッド)
SaveCopyAs メソッド SaveCopyAs メソッド は、現在開いてい …
-
ブックを保存する(Save メソッド)
ブックを保存する(Save メソッド) 既存のブックを上書き保存するには、Sav …
-
画面の上端・左端を設定(ScrollRow プロパティ、ScrollColumn プロパティ)
画面の上端・左端を設定 ScrollRow プロパティで、指定した行を画面上端に …