セルを挿入する(Insert メソッド)
2015/08/26
Insert メソッド
Insert メソッドで、指定した場所に新規の空白セルを挿入することができます。このとき、元のセルは右方向または下方向へ移動(シフト)します。
Object.Insert ( [ shift, copyorigin ] )
引数・戻り値
- object ・・・ 対象となるRange オブジェクト
- shift ・・・ シフト方向を表す定数(下表参照)を指定します。省略すると、セル範囲の形状に適応した方向にシフトされます。
- copyorigin ・・・ 挿入したセルに書式設定をコピーする場合、どの方向(左・上方向 / 右・下方向)のセルの書式をコピーするかを指定します(指定する定数は、下表参照)。省略すると、左・上方向を表す定数が指定されます。
引数 shift に指定する値(シフト方向を表す定数:XlInsertShiftDirection 列挙)
| 定数 | 値 | 内容 |
| xlShiftToRight | -4161 | 右方向 |
| xlShiftDown | -4121 | 下方向 |
| 省略 | セル範囲の形に応じてシフト方向が自動的に決定 |
引数 copyorigin に指定する値(書式をコピーする方向を表す定数:XlInsertFormatOrigin 列挙)
| 定数 | 値 | 内容 |
| xlFormatFromLeftOrAbove | 0 | 左または上方向のセルの書式をコピー(規定値) |
| xlFormatFromRightOrBelow | 1 | 右または下方向のセルの書式をコピー |
Insert メソッドの使用例
サンプルVBAソース
|
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 |
Sub Sample_Insert() 'セル「E3」から「E6」にセルを挿入 Range("E3:E6").Insert '4、5行目にセルを挿入(下方向へシフト、下のセルの書式をコピー) Range("4:5").Insert xlShiftDown, xlFormatFromRightOrBelow End Sub |
実行結果
サンプルVBA実行前
サンプルVBA実行前(コピー元シート)
サンプルVBA実行
関連記事
-
-
セル範囲を結合・結合を解除(Merge メソッド・UnMerge メソッド)
Merge メソッド・UnMerge メソッド セルを結合するには、指定したセル …
-
-
オートフィルタ(抽出条件で使用できる演算子・記号)AutoFilter メソッド
AutoFilter メソッド 【書式】 object.AutoFilter ( …
-
-
VBA で、ワークシート関数を使用(WorksheetFunction プロパティ)
VBA で、ワークシと関数を使用 VBA から、ワークシート関数を呼び出す場合、 …
-
-
ハイパーリンク(Hyperlinks オブジェクト)
Hyperlinks オブジェクト ワークシートまたはセル範囲のワークシートコレ …
-
-
セル範囲を結合・結合を解除(MergeCells プロパティ)
MergeCells プロパティ MergeCells プロパティは、指定したセ …
-
-
セルの幅・高さの自動調整(AutoFit メソッド)
AutoFit メソッド AutoFit メソッドは、指定したセル・セル範囲(R …
-
-
セルの値を置換・書式設定(Replace メソッド,ReplaceFormat プロパティ)
セルの値の置換と書式設定 検索条件に一致するセルの書式を設定するには、まず、Ap …
-
-
外枠罫線の設定(BorderAround メソッド)
外枠罫線の設定 罫線の設定には、Borders プロパティを使用しますが、範囲内 …
-
-
入力規則(リストで制限する)Validation.Add メソッド
ドロップダウンリストで入力値を制限 Validation.Add メソッド(また …
-
-
現在選択されているセルを参照(RangeSelection プロパティ)
RangeSelection プロパティ 実際に何が選択されているかにかかわらず …

