フリガナ(Phonetics プロパティ)
2015/08/26
Phonetics プロパティ
Phonetics コレクションを返します。値の取得のみ可能です。
object.Phonetics
引数・戻り値
- object ・・・ 対象となる Range オブジェクトを指定します。
Phonetics のメソッド
Phonetics.Add メソッド
指定したセルにフリガナのテキストを追加します。
object.Add ( start, length, text )
引数・戻り値
- object ・・・ 対象となる Phonetics オブジェクトを指定します。
- start ・・・ 何番目の文字から開始するかを指定します(長整数型:Long)。
- length ・・・ start で指定した位置からの文字数を指定します(長整数型:Long)。
- text ・・・ 追加するフリガナを文字列型(String)で指定します。
Phonetics.Delete メソッド
フリガナを削除します。
object.Delete
引数・戻り値
- object ・・・ 対象となる Phonetics オブジェクトを指定します。
Delete メソッド 使い方
セル「A1」のフリガナ情報を削除
Range(“A1”).Phonetics.Delete
セル「A1」の 2 番めのフリガナ情報を削除
Range(“A1”).Phonetics.Item(2).Delete
または
Range(“A1”).Phonetics(2).Delete
Phonetics の主なプロパティ
Phonetics.Item プロパティ
Phonetics コレクションの個々のメンバを参照します。Item プロパティは、既定のプロパティなので、省略可能です。
object.Item ( index )
object ( index )
引数・戻り値
- object ・・・ 対象となる Phonetics オブジェクトを指定します。
- index ・・・ オブジェクトのインデックス番号を指定します。
Phonetics.Count プロパティ
フリガナの個数を取得します。長整数型(Long)の値を使用します。
object.Count
引数・戻り値
- object ・・・ 対象となる Phonetics オブジェクトを指定します。
Count プロパティ 使い方
セル「A1」のフリガナ情報の数を返します。
Range(“A1”).Phonetics.Count
( Range(“A1”).Phonetics.Length と同じ)
エラーになります。
Range(“A1”).Phonetics.Item(2).Count
または
Range(“A1”).Phonetics(2).Count
Phonetics.Alignment プロパティ
フリガナの位置を表す値を取得または設定します。
<取得>
object.Alignment
<設定>
object.Alignment = const
引数・戻り値
- object ・・・ 対象となる Phonetics オブジェクトを指定します。
- const ・・・ セルに表示するフリガナの位置を表す XlPhoneticAlignment 列挙型の定数を指定します。
定数 値 内容 xlPhoneticAlignNoControl 0 Excel が配置を制御 xlPhoneticAlignLeft 1 左揃え xlPhoneticAlignCenter 2 中央揃え xlPhoneticAlignDistributed 3 均等割り付け
Phonetics.Text プロパティ
フリガナの取得・設定を行います。文字列型(String)の値を使用します。
<取得>
object.Text
<設定>
object.Text = string
引数・戻り値
- object ・・・ 対象となる Phonetics オブジェクトを指定します。
- string ・・・ フリガナを「ひらがな」「カナカナ」で、設定します。(漢字・アルファベットを指定するとその漢字・アルファベットが、そのままフリガナの情報として登録されます。)
Text プロパティ 使い方
エラーになります。
Range(“A1”).Phonetics.Text
セル「A1」の 2 番めのフリガナに対応する文字列(漢字)のフリガナ取得します。
Range(“A1”).Phonetics.Item(2).Text
または
Range(“A1”).Phonetics(2).Text
Phonetics.Visible プロパティ
セルに、フリガナをを表示するかどうかを表すブール型(Boolean)の値を設定します。値の取得および設定が可能です。
<取得>
object.Visible
<設定>
object.Visible = boolean
引数・戻り値
- object ・・・ 対象となる Phonetics オブジェクトを指定します。
- boolean ・・・ セルにフリガナを表示するには、True を、表示しない場合は、False を指定します。
Phonetics.Font プロパティ
セルに表示されるフリガナに設定されているフォントを表す Font オブジェクトを返します。
object.Font
引数・戻り値
Phonetics.CharacterType プロパティ
セルに表示するフリガナの種類を設定します。値の取得および設定が可能です。
指定できるフリガナの種類は、「ひらがな」「カタカナ」「半角カタカナ」「無変換」の4種類です。
<取得>
object.CharacterType
<設定>
object.CharacterType = const
引数・戻り値
- object ・・・ 対象となる Phonetics オブジェクトを指定します。
- const ・・・ セルに表示するフリガナの種類を表す XlPhoneticCharacterType 列挙型の定数を指定します。
定数 値 内容 xlKatakanaHalf 0 半角カタカナ xlKatakana 1 カタカナ xlHiragana 2 ひらがな xlNoConversion 3 無変換
Phonetics.Length プロパティ
フリガナの長さ(文字数)を表す長整数型(Long)の値を取得します。
object.Length
引数・戻り値
- object ・・・ 対象となる Phonetics オブジェクトを指定します。
Length プロパティ 使い方
セル「A1」のフリガナ情報の数を返します。
Range(“A1”).Phonetics.Length
( Range(“A1”).Phonetics.Count と同じ)
セル「A1」の 2 番めのフリガナに対応する文字列(漢字)の長さをを取得します。
Range(“A1”).Phonetics.Item(2).Length
または
Range(“A1”).Phonetics(2).Length
Phonetics.Start プロパティ
指定されたフリガナに対応する文字列(漢字)の先頭位置を表す長整数型(Long)の値を取得します。
object.Start
引数・戻り値
- object ・・・ 対象となる Phonetics オブジェクトを指定します。
Start プロパティ 使い方
エラーになります。
Range(“A1”).Phonetics.Start
セル「A1」の 2 番めのフリガナに対応する文字列(漢字)の先頭位置を取得します。
Range(“A1”).Phonetics.Item(2).Start
または
Range(“A1”).Phonetics(2).Start
フリガナ(Phonetics プロパティ) 使用例
サンプルVBAソース
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 |
Option Base 1 Sub Sample_Phonetics() Dim cnt As Integer, i As Integer Dim arrAlig(), arrText(), arrChar(), arrStart(), arrLength() '文字列にフリガナを設定 With Range("B1") .Value = "振仮名の設定テストの例" With .Phonetics 'フリガナ情報を削除 .Delete 'フリガナ情報を追加 .Add 1, 3, "ふりがな" .Add Start:=5, Length:=2, Text:="セッテイ" .Add Start:=11, Length:=1, Text:="れい" 'フリガナ情報の数 cnt = .Count For i = 1 To cnt ReDim Preserve arrAlig(i), arrText(i), arrChar(i), arrStart(i), arrLength(i) arrAlig(i) = .Item(i).Alignment 'フリガナの位置 arrText(i) = .Item(i).Text 'フリガナ arrChar(i) = .Item(i).CharacterType 'フリガナの種類 arrStart(i) = .Item(i).Start 'フリガナに対応する文字(漢字)の先頭位置 arrLength(i) = .Item(i).Length 'フリガナに対応する文字(漢字)の長さ Next i Range("B3").Value = cnt Range("B5").Value = Join(arrAlig, " ") Range("B7").Value = Join(arrText, " ") Range("B9").Value = Join(arrChar, " ") Range("B11").Value = Join(arrStart, " ") Range("B13").Value = Join(arrLength, " ") Range("B15").Value = .Font.Name 'フリガナを表示 .Visible = True End With End With Range("A:B").Columns.AutoFit End Sub |
実行結果
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