セル範囲内を検索（Find メソッド）

2015/08/21 2015/10/19

Find メソッド

指定したセル範囲内の特定の情報を含むセルを検索します。

【書式】

object.Find ( what [, after, lookin, lookat, searchorder, searchdirection, matchcase, matchbyte, searchformat ] )

引数・戻り値

object ・・・対象となる Range オブジェクトを指定します。
what ・・・検索する文字列、値など、セル内のデータに該当する値を指定します。省略不可。
after ・・・ object で指定したセル範囲内のセルの１つを指定します。このセルの次のセルから検索が開始されます。このセル自体は、指定範囲全体を検索し戻ってくるまでは検索されません。省略すると、対象のセル範囲左上端セルが検索開始点となります。
lookin ・・・検索対象となる定数（XlFindLookIn 列挙型）または、その値を指定します。

定数値内容

xlComments -4144 コメント

xlFormulas -4123 数式

xlValues -4163 値（文字列、数値）
lookat ・・・検索条件を表す定数（XlFindLookAt 列挙型）または、その値を指定します。

定数値内容

xlWhole 1 完全一致のセルを検索

xlPart 2 検索文字列を含むセルを検索
searchorder ・・・検索時に縦横どちらの行列単位として検索するかを表す定数（XlSearchOrder 列挙型）または、その値を指定します。

定数値内容

xlByRows 1 行を横方向に検索してから、次の行に移動

xlByColumns 2 列を下方向に検索してから、次の列に移動
searchdirection ・・・検索方向を表す定数（XlSearchDirection 列挙型）または、その値を指定します。

定数値内容

xlNext 1 後方検索

xlPrevious 2 前方検索
matchcase ・・・大文字と小文字を区別する場合は、True を、しない場合は False を指定します。既定値は、False です。
matchbyte ・・・半角文字、全角文字を区別する場合は、True を、しない場合は False を指定します。既定値は、False です。
searchformat ・・・ CellFormat オブジェクトに設定された書式を検索する場合は、True を、しない場合は、False を指定します。既定値は、False です。
戻り値・・・検索の結果、条件を満たすセルが見つかったらその先頭のセルを表す Range オブジェクトを返します。見つからなかった場合は、Nothing を返します。

Find メソッドを使用すると、指定した引数の設定は、保存され、次にこのメソッドを使用するときにこれらの引数の指定を省略すると、保存された設定が使用されます。意図した検索を行うためには、メソッドを使用するたびに、これらの引数を明示的に指定します。また、ここで保存された内容は、[検索と置換] ダイアログボックスに表示される設定に反映されます。

同じ検索を繰り返すときは、FindNext メソッドまたは、FindPrevious メソッドを使用します。

Find メソッド使用例

サンプルVBAソース

　
Sub Sample01_Find()


    Dim myRng1 As Range, myRng2 As Range, myRng3 As Range

    '検索値「ANPER9RR」開始「A1」対象「値」条件「完全一致」縦横方向「行→列」
    '方向「後方検索」大文字小文字「区別しない」半角全角「区別しない」書式検索「しない」
    Set myRng1 = Range("部品表").Find("ANPR9RR", _
                                       After:=Range("A1"), _
                                       LookIn:=xlValues, _
                                       LookAt:=xlWhole, _
                                       SearchOrder:=xlByRows, _
                                       SearchDirection:=xlNext, _
                                       MatchCase:=False, _
                                       MatchByte:=False, _
                                       SearchFormat:=False)
                                       
    '検索値「抵抗」、その他は、上記での設定がそのまま使用される
    Set myRng2 = Range("A2:E15").Find("抵抗")

    '検索値「コンデンサ」条件「検索文字列を含むセルを検索」
    Set myRng3 = Range("部品表").Find("コンデンサ", LookAt:=xlPart)
             
        
    'セルの背景色を赤
    If Not myRng1 Is Nothing Then myRng1.Interior.Color = RGB(255, 0, 0)
    
    'セルの背景色を緑
    If Not myRng2 Is Nothing Then myRng2.Interior.Color = RGB(0, 255, 0)
    
    'セルの背景色を青
    If Not myRng3 Is Nothing Then myRng3.Interior.Color = RGB(0, 0, 255)


End Sub

Sub Sample01_Find()

Dim myRng1 As Range, myRng2 As Range, myRng3 As Range

'検索値「ANPER9RR」開始「A1」対象「値」条件「完全一致」縦横方向「行→列」

'方向「後方検索」大文字小文字「区別しない」半角全角「区別しない」書式検索「しない」

Set myRng1 = Range("部品表").Find("ANPR9RR", _

After:=Range("A1"), _

LookIn:=xlValues, _

LookAt:=xlWhole, _

SearchOrder:=xlByRows, _

SearchDirection:=xlNext, _

MatchCase:=False, _

MatchByte:=False, _

SearchFormat:=False)

'検索値「抵抗」、その他は、上記での設定がそのまま使用される

Set myRng2 = Range("A2:E15").Find("抵抗")

'検索値「コンデンサ」条件「検索文字列を含むセルを検索」

Set myRng3 = Range("部品表").Find("コンデンサ", LookAt:=xlPart)

'セルの背景色を赤

If Not myRng1 Is Nothing Then myRng1.Interior.Color = RGB(255, 0, 0)

'セルの背景色を緑

If Not myRng2 Is Nothing Then myRng2.Interior.Color = RGB(0, 255, 0)

'セルの背景色を青

If Not myRng3 Is Nothing Then myRng3.Interior.Color = RGB(0, 0, 255)

End Sub

Find メソッド使用例実行結果

サンプルVBAソース実行前

実行後

Find メソッド（コメントの検索）使用例

サンプルVBAソース

　
Sub Sample02_Find()

    Dim myRng As Range
    Dim FirstCell As Range
    Dim str As String

    '検索値「注意」開始「A1」対象「コメント」条件「部分一致」縦横方向「行→列」
    '方向「後方検索」大文字小文字「区別しない」半角全角「区別しない」書式検索「しない」
    Set myRng = Cells.Find("注意", _
                            After:=Range("A1"), _
                            LookIn:=xlComments, _
                            LookAt:=xlPart, _
                            SearchOrder:=xlByRows, _
                            SearchDirection:=xlNext, _
                            MatchCase:=False, _
                            MatchByte:=False, _
                            SearchFormat:=False)
    
    Set FirstCell = myRng
    
    Do

        str = str & myRng.Comment.Text & vbLf
                
        '次を検索
        Set myRng = Cells.FindNext(myRng)
        
        '最初の検索位置に戻ったら終了する
        If myRng.Address = FirstCell.Address Then
            Exit Do
        End If
    
    Loop
        
    MsgBox str
    
End Sub

Sub Sample02_Find()

Dim myRng As Range

Dim FirstCell As Range

Dim str As String

'検索値「注意」開始「A1」対象「コメント」条件「部分一致」縦横方向「行→列」

'方向「後方検索」大文字小文字「区別しない」半角全角「区別しない」書式検索「しない」

Set myRng = Cells.Find("注意", _

After:=Range("A1"), _

LookIn:=xlComments, _

LookAt:=xlPart, _

SearchOrder:=xlByRows, _

SearchDirection:=xlNext, _

MatchCase:=False, _

MatchByte:=False, _

SearchFormat:=False)

Set FirstCell = myRng

str = str & myRng.Comment.Text & vbLf

'次を検索

Set myRng = Cells.FindNext(myRng)

'最初の検索位置に戻ったら終了する

If myRng.Address = FirstCell.Address Then

Exit Do

End If

Loop

MsgBox str

End Sub

Find メソッド（コメントの検索）使用例実行結果

サンプルVBAソース実行前

実行後

Find メソッド（日付の検索1）使用例

日付の検索について：
引数 what には、シリアル値 を指定します。
（例）
　　what: = “2015/1/1” 　とするとエラーになります。
　　what: = DateValue(“2015/1/1”) 　のようにシリアル値に変換します。
引数 lookin には、xlValues または、xlFormulas を指定します。

サンプルVBAソース

　
Sub Sample03_Find()


    Dim myRng As Range
    Dim FirstCell As Range
    Dim Total As Double

    '検索値「2014/7/27」開始「A1」対象「値」条件「完全一致」縦横方向「行→列」
    '方向「後方検索」大文字小文字「区別しない」半角全角「区別しない」書式検索「しない」
    Set myRng = Cells.Find(What:=DateValue("2014/7/27"), _
                           After:=Range("A1"), _
                           LookIn:=xlValues, _
                           LookAt:=xlWhole, _
                           SearchOrder:=xlByRows, _
                           SearchDirection:=xlNext, _
                           MatchCase:=False, _
                           MatchByte:=False, _
                           SearchFormat:=False)
    
    Set FirstCell = myRng
    
    '「2014/7/27」の金額の合計を求めます
    Do

        Total = Total + myRng.Offset(0, 5).Value
                
        '次を検索
        Set myRng = Cells.FindNext(myRng)

        '最初の検索位置に戻ったら終了する
        If myRng.Address = FirstCell.Address Then
            Exit Do
        End If
    
    Loop
        
    MsgBox CStr(Format(Total, "\\#,#"))

End Sub

Sub Sample03_Find()

Dim myRng As Range

Dim FirstCell As Range

Dim Total As Double

'検索値「2014/7/27」開始「A1」対象「値」条件「完全一致」縦横方向「行→列」

'方向「後方検索」大文字小文字「区別しない」半角全角「区別しない」書式検索「しない」

Set myRng = Cells.Find(What:=DateValue("2014/7/27"), _

After:=Range("A1"), _

LookIn:=xlValues, _

LookAt:=xlWhole, _

SearchOrder:=xlByRows, _

SearchDirection:=xlNext, _

MatchCase:=False, _

MatchByte:=False, _

SearchFormat:=False)

Set FirstCell = myRng

'「2014/7/27」の金額の合計を求めます

Total = Total + myRng.Offset(0, 5).Value

'次を検索

Set myRng = Cells.FindNext(myRng)

'最初の検索位置に戻ったら終了する

If myRng.Address = FirstCell.Address Then

Exit Do

End If

Loop

MsgBox CStr(Format(Total, "\\#,#"))

End Sub

Find メソッド（日付の検索1）使用例実行結果

サンプルVBAソース実行前

実行後

Find メソッド（日付の検索2）使用例

日付の検索について：
セルに数式が入力されている場合で、書式が日付、種類に「*2012/3/14」のように「*」がつく表示形式の場合
引数 what には、シリアル値 を指定します。また、引数 lookin には、xlValues を指定します。
セルに数式が入力されている場合で、書式が日付、種類に「2012年3月」のように「*」がつかない表示形式の場合
引数 what には、表示通りの値 「2012年3月」等を指定します。また、引数 lookin には、xlValues を指定します。

サンプルVBAソース

　
Sub Sample04_Find()


    Dim myRng1 As Range, myRng2 As Range
    
    Set myRng1 = Cells.Find(What:=DateValue("2015/1/2"), LookIn:=xlValues)
    
    Set myRng2 = Cells.Find(What:="1月10日", LookIn:=xlValues)
    
    MsgBox myRng1.Text & vbLf & myRng2.Text
    

End Sub

Sub Sample04_Find()

Dim myRng1 As Range, myRng2 As Range

Set myRng1 = Cells.Find(What:=DateValue("2015/1/2"), LookIn:=xlValues)

Set myRng2 = Cells.Find(What:="1月10日", LookIn:=xlValues)

MsgBox myRng1.Text & vbLf & myRng2.Text

End Sub

Find メソッド（日付の検索2）使用例実行結果

サンプルVBAソース実行前

「A1」セルには、「2015/1/1」が入力されており、「A2」セル以降は、「=A1+1」「=A2+1」…「=A20+1」が入力されている。
「A2」から「A10」までの書式設定は、「日付」の「*2012/3/14」
「A11」から「A20」までの書式設定は、「日付」の「3月14日」

実行後

- セルの操作 Find メソッド, Range オブジェクト, VBA基本, エクセルVBA, セルの操作

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: 対象のセルを直接参照しているセル全てを取得（DirectDependents プロパティ）

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: 並べ替え（Sort オブジェクト, SortFields コレクション）

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: 入力規則（エラーメッセージの設定）Validation オブジェクト

無効値を入力時に、エラーメッセージの表示 Validation.ShowErro …

: 文字列の横位置を取得・設定する（HorizontalAlignment プロパティ）

HorizontalAlignment プロパティ HorizontalAlig …

: 非連続のセルが選択されているか確認する（Areas コレクション）

Areas コレクションの使い方複数の離れた位置にあるセル範囲を選択した場合 …

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セル範囲内を検索（Find メソッド）

Find メソッド

引数・戻り値

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引数に指定したセル範囲の共通のセル範囲を取得（Intersect メソッド）

終端セルを参照する（End プロパティ）

行・列の表示・非表示（Hidden プロパティ）

入力規則（エラーメッセージの設定）Validation オブジェクト

文字列の横位置を取得・設定する（HorizontalAlignment プロパティ）

非連続のセルが選択されているか確認する（Areas コレクション）

SQL文を実行する(ADO)Execute メソッド

並べ替え（Sort オブジェクト, SortFields コレクション）

ブックのコピーを保存（SaveCopyAs メソッド）

テキストファイル（UTF-8）を読み込み、書き出し（ADODB.Stream）

データベース（Oracle）に接続する（OLE DB を使用）

フィルタ解除して全データを表示（ShowAllData メソッド）

四捨五入・切り上げ・切り捨て・丸め（Round 関数他）

クエリにパラメータを渡して結果を取得する（ADO）Command オブジェクト・Execute メソッド

データベース（Oracle）に接続する（ODBC を使用）

列名を取得、列番号を取得（Address プロパティ,Column プロパティ）

定数	値	内容
xlComments	-4144	コメント
xlFormulas	-4123	数式
xlValues	-4163	値（文字列、数値）

定数	値	内容
xlWhole	1	完全一致のセルを検索
xlPart	2	検索文字列を含むセルを検索

定数	値	内容
xlByRows	1	行を横方向に検索してから、次の行に移動
xlByColumns	2	列を下方向に検索してから、次の列に移動

定数	値	内容
xlNext	1	後方検索
xlPrevious	2	前方検索

セル範囲内を検索（Find メソッド）

Find メソッド

引数・戻り値

Find メソッド 使用例

サンプルVBAソース

Find メソッド 使用例 実行結果

Find メソッド（コメントの検索） 使用例

サンプルVBAソース

Find メソッド（コメントの検索）使用例 実行結果

Find メソッド（日付の検索1） 使用例

サンプルVBAソース

Find メソッド（日付の検索1）使用例 実行結果

Find メソッド（日付の検索2） 使用例

サンプルVBAソース

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