エラー処理(On Error ステートメント / Errオブジェクト)
On Error ステートメントの使い方
On Error GoTo line
statements(通常の処理)
line:
err_statements(エラー発生時の処理)
On Error Resume Next
On Error GoTo 0
【各構文の説明】
- 構文 1 ・・・ On Error GoTo line の後のコード(statements)の中ででエラーが発生した場合、コードを実行する位置が、指定した行ラベル(line:)の位置へと移ります(err_statements を実行)。
- 構文 2 ・・・ 実行時エラーが発生してもプログラムを中断せず、エラーが発生したステートメントの次のステートメントから実行を継続します。
- 構文 3 ・・・ 現在のプロシージャに含まれる使用可能なエラー処理ルーチンを無効にします。
On Error ステートメント使用例
On Error GoTo ステートメント
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 |
Sub sample_error01() Dim i On Error GoTo ErrLabel For i = 1 To 4 Worksheets(i).Activate Next Exit Sub ErrLabel: MsgBox "エラー番号: " & Err.Number & Chr(13) & Err.Description End Sub |
Err.Number、Err.Description は、Err オブジェクトを参照
ここでは、ワークシートは、Sheet1,Sheet2,Sheet3 の3つのシートが存在。Worksheets(4) をアクティブにしようとするとエラーが発生します。
On Error GoTo ステートメント実行結果
On Error Resume Next ステートメント
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 |
Sub sample_error02() Dim i Dim StrShtName As String On Error Resume Next For i = 0 To 3 StrShtName = StrShtName & Chr(13) & Worksheets(i).Name Next i MsgBox StrShtName End Sub |
ここでは、ワークシートは、Sheet1,Sheet2,Sheet3 の3つのシートが存在。ワークシートを番号で指定する場合(Worksheetsコレクション)は、一番左側のシートから順に、1、2、3・・・と数えます。上記例で、Worksheets(0) は存在しないのでエラーが発生しますが、On Error Resume Next ステートメント では、エラーが発生しても中断せず、その次のステートメントから実行を継続します。
On Error Resume Next ステートメント実行結果
On Error GoTo 0 ステートメント
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 |
Sub sample_error03() On Error GoTo ErrLabel Worksheets("Sheet10").Activate On Error GoTo 0 MsgBox Range("A1").Value Exit Sub ErrLabel: MsgBox "エラー番号: " & Err.Number & Chr(13) & Err.Description End Sub |
ここでは、ワークシートは、Sheet1,Sheet2,Sheet3 の3つのシートが存在。存在していない Sheet10 をアクティブにしようとするとエラーが発生します。
On Error GoTo 0 ステートメント実行結果
Err オブジェクト
<プロパティ>
result = Err.Property
<メソッド>
Err.Method
実行時エラーが発生すると、そのエラーを識別するための情報など、エラー処理で利用可能な情報が、Err オブジェクトに格納されます。
【Err オブジェクトのプロパティ・メソッド一覧】
プロパティ(Property) | 内 容 | 戻値型(result) |
Number | エラーの種類を表すエラー番号 | Long 型 |
Description | エラー内容 | String 型 |
HelpFile | ヘルプファイル | String 型 |
HelpContext | ヘルプファイルのトピックに対応するコンテキスト番号 | Long 型 |
LastDLLError | 最後にダイナミックリンクライブラリ(DLL)を呼び出したときのエラーコード | Long 型 |
Source | エラーの発生元のオブジェクトまたはアプリケーションの名前を示す文字列式 | String 型 |
メソッド(Method) | 内 容 | 戻値型(result) |
Clear | エラー情報をクリア | – |
Raise | 実行時エラーを生成 | – |
Err オブジェクトの各プロパティは、エラー処理ルーチン内の Exit Sub、Exit Function、Exit Property、Resume Next ステートメントの後で、0 または長さ 0 の文字列 (“”) に自動的にリセットされます。
明示的にリセットしたい場合は、Clear メソッドを使います。
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