ファイルの検索・フォルダ内のファイル一覧を取得（Dir 関数）

2015/12/18 2015/12/19

Dir 関数

Dir 関数で、ファイルの存在を確認したり、指定したフォルダ内のファイルの一覧を取得したりすることができます。

【書式】

string = Dir ( [ pathname ,atribute ] )

引数・戻り値

string ・・・ファイルが存在する場合は、パスを除いたファイル名。存在しない場合は空文字（””）。
pathname ・・・検索するファイル、フォルダを指定します。フォルダを指定した場合は、指定したフォルダ内のファイルが検索対象となります。また、複数の文字を示す * や 1 文字を示す ? をワイルドカードとして使用することもできます。初回呼び出し時に、pathname を省略するとエラーが発生します。２回め以降は、最初に指定したパスが検索対象となります。また、Dir(“”) とするとカレントフォルダが検索対象となります。

atribute ・・・ファイルの属性を表す定数、値を指定します。

定数	値	内容
vbNormal	0	(既定値) 属性のないファイル。
vbReadOnly	1	属性のないファイルと読み取り専用のファイル。
vbHidden	2	属性のないファイルと隠しファイル。
VbSystem	4	属性のないファイルとシステムファイル。Macintosh では使用できません。
vbVolume	8	ボリュームラベル。他の属性を指定した場合は、vbVolume は無視されます。Macintosh では使用できません。
vbDirectory	16	属性のないファイルとディレクトリまたはフォルダー。
vbAlias	64	指定したファイル名がエイリアスとして設定されているファイル。Macintosh でのみ使用できます。

Dir 関数は、検索条件に合致するファイルが複数存在する場合、最初に見つかったファイルを返します。次に、引数なしで、Dir 関数 を実行すると、次のファイルを返します。これを続けることで、指定したフォルダ内のすべてのファイルを取得することが可能です。

Dir 関数とワイルドカードを組み合わせて、ファイルの存在確認を確認する場合の注意
　　Dir(*.xls)
と指定すると、拡張子「xls」だけでなく「xlsx」や「xlsm」など「xls」を含む拡張子すべてが検索条件に一致してしまうので注意が必要です。

Dir 関数使用例

サンプルVBAソース 1（ファイル・フォルダの検索）

　
Sub Sample01_Dir()

    Dim fname1, fname2
    
    fname1 = Dir("C:\Documents\mybook.xlsx", vbNormal)
    fname2 = Dir("C:\Documents\mybook0.xlsx", vbNormal)
    
    If fname1 = "" Then fname1 = "見つかりませんでした。"
    If fname2 = "" Then fname2 = "見つかりませんでした。"

    MsgBox fname1 & vbCrLf & fname2

End Sub

Sub Sample01_Dir()

Dim fname1, fname2

fname1 = Dir("C:\Documents\mybook.xlsx", vbNormal)

fname2 = Dir("C:\Documents\mybook0.xlsx", vbNormal)

If fname1 = "" Then fname1 = "見つかりませんでした。"

If fname2 = "" Then fname2 = "見つかりませんでした。"

MsgBox fname1 & vbCrLf & fname2

End Sub

実行結果 1

サンプルVBAソース 2（フルパスからファイル名を取得）

　
Sub Sample02_Dir()
    'ファイル名・パスを取得する

    Dim fullfile1, fullfile2
    Dim fname1, fname2, dname1, dname2
    
    fullfile1 = "C:\Documents\mybook.xlsx"
    fullfile2 = "C:\Documents\mybook0.xlsx"
    
    
    '【ファイルが存在する場合】
    
    'ファイル名のみを取得
    fname1 = Dir(fullfile1)
    
    'パスのみを取得（最後に「\」含む）
    dname1 = Replace(fullfile1, Dir(fullfile1), "")
    
    
    
    '【ファイルが存在する、しないに関係なく使用できる】
    '※ FileSystemObject 使用
    
    Dim fso
    Set fso = CreateObject("Scripting.FileSystemObject")
    
    'ファイル名のみを取得
    fname2 = fso.GetFilename(fullfile2)

    'パスのみを取得（最後に「\」含まない）
    dname2 = fso.GetParentFolderName(fullfile2)

    Set fso = Nothing

    '表示
    MsgBox "fname1:" & fname1 & vbCrLf & "dname1:" & dname1 & vbCrLf & _
           "fname2:" & fname2 & vbCrLf & "dname2:" & dname2
    
End Sub

Sub Sample02_Dir()

'ファイル名・パスを取得する

Dim fullfile1, fullfile2

Dim fname1, fname2, dname1, dname2

fullfile1 = "C:\Documents\mybook.xlsx"

fullfile2 = "C:\Documents\mybook0.xlsx"

'【ファイルが存在する場合】

'ファイル名のみを取得

fname1 = Dir(fullfile1)

'パスのみを取得（最後に「\」含む）

dname1 = Replace(fullfile1, Dir(fullfile1), "")

'【ファイルが存在する、しないに関係なく使用できる】

'※ FileSystemObject 使用

Dim fso

Set fso = CreateObject("Scripting.FileSystemObject")

'ファイル名のみを取得

fname2 = fso.GetFilename(fullfile2)

'パスのみを取得（最後に「\」含まない）

dname2 = fso.GetParentFolderName(fullfile2)

Set fso = Nothing

'表示

MsgBox "fname1:" & fname1 & vbCrLf & "dname1:" & dname1 & vbCrLf & _

"fname2:" & fname2 & vbCrLf & "dname2:" & dname2

End Sub

実行結果 2

サンプルVBAソース 3（ファイル一覧を取得）

　
Sub Sample03_Dir()

    Dim myFile As String, strFiles As String
    
    myFile = Dir("C:\Documents\*.xlsx")
    strFiles = myFile
    
    Do While myFile <> ""
        
        myFile = Dir()
        strFiles = strFiles & vbCrLf & myFile
    
    Loop
    
    MsgBox strFiles

End Sub